脱原発・東電株主運動
NUCLEAR PHASE-OUT TEPCO SHAREHOLDER'S MOVEMENT
09 | 2012/10 | 11
S M T W T F S
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

メガバンクからの預金引き上げと不買運動を─株主総会に委任状を出さずに代理人出席させた上位株主判明─
 先月のニュース紙上で予告しましたように、9月の2日間、Mさんとふたりで江東区南砂にある三菱UFJ信託銀行の証券代行部に出向き、東電株主名簿の閲覧を行いました。信託銀行が用意していたのはノートパソコンで画面も活字も小さく、非常に目を酷使する作業でした。ふだん新聞や文庫本でも老眼鏡を使わない私が眼鏡をかけ目をこらして企業名や保有株数を読み上げ、Mさんが書き写していくという作業は2時間もするともう限界です。その日の午後はもちろん翌日も物事に集中することができないほど疲れました。

 小さな部屋で東電の社員ふたりと信託銀行の社員計3人が、私たちが不正(?)をしないか見張っています。リストを打ち出して渡してくれれば、ほんの数分で済む作業に5人の時間が割かれているのです。彼らは仕事ですが、私たちは仕事を休んでの作業。いつもながら、こんな嫌がらせを企業に許しているのは日本だけではないか?と思ってしまいます。

 今回公開するのは、東電の株主上位100社です。これは今年3月末決算時の株主名簿です。先月のニュース掲載の「脱原発議案に反対した上位100社」と比較していただくと一目瞭然、1位東京都(出席したが途中放棄)、2位東電従業員持株会、3位三井住友銀行、4位第一生命、5位日本生命、8位みずほコーポレート銀行は代理人が出席し、脱原発議案はもちろん、東京都の議案にも、何度も提出された議長解任動議にもことごとく反対し、東電を助けたことがわかります。

 先月号では推測でしたが、株主名簿を閲覧した結果、推測が正しかったことが裏付けられました。これも暑い夏の日、東電のカビ臭い部屋でひたすら18万枚ほどの議決権行使書を選り分け、書き写した皆さんの熱意があぶり出した成果なのです。

 なお★印は、東電の上位100社で議決権行使書を事前に提出していない企業です。上記の2、3、4、5、8位は代理人出席で東電に加担した企業ですが、以降の★印企業は棄権をしたと思われます。脱原発提案に賛成しないまでも、このように棄権する企業を増やすことも重要な闘いだと思います。

 『週刊朝日』9月7日号の特集『電力会社の主要株主が原発事故で背負った「大損」』では、原発を保有する9電力の株主上位10社を列記していますが、何と日本生命はすべての電力会社の上位株主(北海道2位、東北2位、東京5位、中部4位、北陸3位、関西2位、中国3位、四国1位、九州3位)であり、みずほコーポレート銀行も(北海道8位、東北6位、東京8位、中部9位、北陸8位、関西9位、中国7位、九州5位)と四国を除いた8電力の上位株主です。他にも第一生命、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行、明治安田生命が並びます。

 私は、脱原発法制定全国ネットワークの代表世話人のひとりである吉原毅さんが理事長を務める城南信用金庫に口座を開設し、すべての振り込み、口座引き落としの変更手続きを取り始めました。メガバンクを脱原発に向かわせるためには、手数料収入を絶つことから始めなければなりません。

 この原稿を書いている10月10日に日本で開かれているIMF総会でも、日本のメガバンクが資金力にモノを言わせてアジアなどを支配しようとしていることが明らかになっています。三井住友銀行だけでも23年度の純資産が7兆2767億円あるのです(23年度有価証券報告書)。預金者にはゼロ金利を強いておきながら膨大な手数料収入で利益を溜め込んでいるメガバンクの実態。銀行の収益の15%が手数料収入であり、それは総額2.5兆円にのぼり、10年前の3.5倍になっている、という報告(日経新聞9月3日)があります。

 ひとりひとりの力は微々たるものですが、メガバンクにNOを突きつけるには預金の引き上げしかありません。また同時に福島原発事故による株価暴落で経常収益(日常的な活動による稼ぎ)の3分の1にあたる1724億4164万円もの損失(前出週刊朝日調べ)を出してもなお、原発推進への加担を続ける日本生命などの解約運動も面倒がらずにすることが、ゆくゆくは大きな力になると信じています。デモ以外にも市民の数の力を示す道はまだまだあります。まず貴方が実践することから始めましょう。(K)

表●2012東電株数上位100社リスト
長いのでPDFにしています。ご覧になりたい方は以下をどうぞ。
2012東電株数上位100社リスト.pdf
----------------------------------------------
*「脱原発・東電株主運動ニュース」No.221(2012年10月14日発行)に掲載されたものです。
スポンサーサイト
現在の原発は全て法令違反 1基も再起動してはならない
無法状態の原子力規制を批判する
 8月30日から31日に駒場東大で開かれた「福島原発で何が起きたか―安全神話の崩壊」に参加してきました。その際に、鈴木達治郎原子力委員長代理が10分間のコメントを発言されていたので、すかさず質問してみました。要旨は「現在の原発は全て、原子炉等規制法第24条4項に違反しているのではないか」という内容です。

 原子炉等規制法第24条とは原子炉の「許可の基準」を定めており「その申請が次の各号に適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。」として、「各号」には「三 その者に原子炉を設置するために必要な技術的能力及び経理的基礎があり、かつ、原子炉の運転を適確に遂行するに足りる技術的能力があること。」および「四 原子炉施設の位置、構造及び設備が核燃料物質(中略)又は原子炉による災害の防止上支障がないものであること。」とされています。

 いま、原発は、全部この法律に違反して建っていると思います。百歩譲っても再起動など到底できるはずがないのです。

 鈴木さんはこれに対しては「確かに法令に反していると思う」と答えました。ただし、運転の再開にあたり2011年3月31日に、原子力安全・保安院が30項目の緊急安全対策を指示し、それに従って当面の対策を行い、これを安全委も容認し、さらに三大臣、つまり内閣総理大臣、経産大臣、原子力担当特命大臣が大飯原発の再稼働を認めたことで、「政治的に」原子炉は動いているという見解でした。

「だから、早く規制庁を立ち上げて本当に運転しても大丈夫なのかを確認しなければならない」というところに落ち着くのですが、現状が「超法規的措置」または「無法状態」あるいは「異常事態」であることを認めています。現職の原子力委員の一人が、個人的見解とはいえ原発が超法規的に動いていることを認めた事実は極めて重大だと思います。それほどまでして動かさねばならない「合理的理由」などありません。

電力需給のどこが逼迫したのか
 今夏の電力需給という点においては、枝野経産大臣は8月28日の記者会見で「大飯原発が再稼働できていなければ、大変厳しい状況だった」との認識を示したものの、現実には広域連係が行われている現状では、ほとんど90%前半で止まることはデータ上も明らかです。大臣自ら「その数字だけで評価するものではない。例えば、融通の問題もあります」ということも同じ会見で述べているのですが、産経新聞などはその点を全く無視して報じています。

 共同通信の記事『関電、ピーク時も原発不要 今夏、大飯再稼働に疑問/専門家「需給検証を」』(2012年9月1日)では、この会見と関電の電力供給逼迫の恐れなどとする点を追及しています。その中で東北大の明日香壽川(あすか・じゅせん)教授のコメントを載せています。その部分を引用します。

『大飯原発止めて需給検証を』東北大の明日香壽川教授(環境エネルギー政策)の話
 原発の再稼働は、電力不足ではなく、動かさないと電力会社が経営上困るという問題だったとはっきりした。政府の需給見通しのどこがおかしかったのか、検証が必要だ。再稼働は、原子力規制委員会が発足せず安全基準も中途半端なまま見切り発車した。原発なしで夏を乗り切ると困るので取りあえず動かしたのではないか。いったん大飯原発を止め、統一的な基準を作るべきだ。原発がないと経済が崩壊し、産業が空洞化するとの意見も出るが、そんなことにはならないというのが多くの研究者の見方だ。
(Y)
*「脱原発・東電株主運動ニュース」No.220(2012年9月9日発行)に掲載されたものです。


プロフィール

脱原発・東電株主運動事務局

Author:脱原発・東電株主運動事務局
私たちは1989年以来、株主の立場から脱原発を訴えています。ぜひ会員になって活動を支えてください。株主でなくてもなれます。ニュースを年10回発行。年会費2500円です。
郵便振替口座 00180-3-653582(加入者名:脱原発・東電株主運動)

カテゴリー

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク

最近のコメント

最近のトラックバック

RSSフィード

過去ログ