脱原発・東電株主運動
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セシウム降下量の急増と除染幻想
北風に要注意。特に高齢者と乳幼児はマスクをするか、外出を避けること
 恐れていたことが起きているようです。年末年始頃、関東地方(福島以南)でセシウム降下量が急激に上昇していたといいます。「冬は北西風に気をつけて」が現実になっています。

 今の季節、冬型の気圧配置が強まると、東京から見ると北西からの風が多くなります。この風に乗って、北関東一帯に降り注いでいた放射性物質が再浮遊をしています。それがセシウム降下量の増大になっているのです。主に3月の大量放出の際に、セシウムなどの放射性物質が福島県北西部から栃木、群馬などに降り注ぎました。その大半は山林地帯です。

 多摩地方では、航空機による空中測定によって高いとされた地域に、地上から測定に行ったところ、地上では空中からの線量の半分しか存在しなかったそうです。残り半分は何処に行ったのか。

 空と地上の間にあるのは、木々の枝葉です。落葉広葉樹ならばほとんどが落ち葉になりますが、常緑樹の場合はくっついたまま残ります。

 雨に流されて徐々に地上に落ちてくるものもありますが、やはりかなり残っているとみる方がよいでしょう。これが季節風により、今吹き飛ばされていると考えられます。

 さらに、北関東一帯に降り注いだ放射能の一部はまだ土壌に残留しています。強風はそれらを土埃もろとも吹き上げて、風下である関東一帯に押し流しています。砂埃が上がるような強風の時には、セシウムに汚染された砂塵が飛んでいるとみるべきです。

 次に起きることは、春先の河川の汚染です。乾燥した時期に砂塵となって舞い上がったセシウムは、次に雨と共に川に流れ込みます。ヨウ素と異なり上水道はセシウムの大半が沈殿池で取り除かれるので、水道水を高濃度汚染することはないだろうと思います。

 しかし農業用水は土壌も流しますから、田畑に河川水を取り入れる際には十分注意が必要です。もっとも汚染されるのは、おそらく河川と中州(砂洲)や河口に近い海岸でしょう。

 こういったところは河川から飛ぶ汚染砂塵に注意が必要です。もちろん沈殿土壌は十分検査をしなければなりません。

除染幻想は捨てること
 除染の是非を巡り様々な意見が飛び交っているようです。国が1兆円規模の除染費用を負担するとした以降、新たな除染利権が生じているのではという疑問もあります。さらに、除染を行うのに汚染拡大防止などの作業手順の説明が不十分だったり、除染にボランティアを募集していたり、除染従事者に正しい放射線防護の教育をしていなかったりと、問題のありそうなケースも多くあります。

 ボランティアを募集するのは、いわば人の善意を利用した体のいい「被ばく労働」の押しつけです。まして未成年者を従事させるなどは論外です。一般的な災害ボランティアと混同してはなりません。正しい放射線防護教育を受けた放射線作業従事者(緊急に任命してもよいけれど)に当たらせるべき作業なのです。

 除染も、一度すればよいというものではありません。特に周囲が汚染された山間部の場合、除染をしてもすぐに周辺から汚染された塵が吹き込み、元の木阿弥状態になります。それを覚悟でするしかありません。むしろ無理をしないで、数年ないし空間線量が下がるまで退避する方が合理的なところがいくらもあります。

 除染で効果がある、あるいはぜひ除染すべきところというのは、周りが1マイクロシーベルトよりも低いのにホットスポット状態で数倍高いところがある、というケースです。このようなところを取り除けば、安全性は高くなり、周辺の汚染値も下げられます。特に学校など公共施設の敷地内にあるホットスポットは最優先で取り除くべきです。

 また、庭や家庭菜園、空き地などで住宅地に囲まれているようなところや住家に近いところで、線量の高い場所も除染すべきです。家屋の場合、屋根が高いと住宅内も高くなるので、そういう場合は屋根の除染は意味がありますが、コンクリートスラブなどセシウムがしみこむ構造の屋根の場合は、むしろ葺き替えた方が遙かに効果があります。

 このように除染の効果はケースバイケースです。それをちゃんと見分けなければ、かえって被ばくを増やし、汚染を拡散させかねません。放射線取扱主任者の有資格者はそういう教育を受けているはずです。だまっていないで正しい知識を伝えるべきです。(Y)

*「脱原発・東電株主運動ニュース」No.214(2012年1月22日発行)に掲載されたものです。
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