脱原発・東電株主運動
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昨年総会での強制退場転倒事件を当事者が語る
 株主の堀江鉄雄です。昨年の株主総会では、私の強制退場転倒事件で株主の皆様にご迷惑とご心配をお掛けして申し訳ありませんでした。転倒により一時的に気を失い、部分的に記憶を失いました。元々悪い頭ですから悪くなったかどうかは判然としません。今年は、皆様にご迷惑、ご心配をお掛けすることはないと思いますので、よろしくお願いします。

 昨年11月5日に東電に出した「抗議と要請」(この後に掲載)に書きましたが、私の昨年の株主総会での質問は3年ぶりでした。東電が「実質国有化」されてからは無視されていたので、どうしても質さなければならない問題(1000億円の遮水壁を金がないと言って回避したため、3年(昨年時)も汚染水を垂れ流し続けている。12万の避難者に対する不十分な損害賠償、一方では再稼働のためには4700億円を使っている)がありました。

 事故を起こしたこと自体許されることではないのに、その後の事故対応・収束も満足にせず、原発を「再稼働させる」はないでしょう。事故原因、事故収束、損害賠償の責任を取ることが最低の「事故の責任を取る」ことで、事故発生者の責務です。東電はこれらの問題、課題を実質放棄・先送りにしています。

 3年ぶりということもあり、つい長くなったのだと思います。質問に、まともに説明(回答)してもらえるならば、質問時間は短くてもよいのです。当日の私の質問(実はどう質問したのか憶えておらず、ネットの投稿で知りました)に対する説明を東電から聞きました。アレッ!! 聞いたはずの質問とは違う一般論の説明です。今年3月にようやく出てきた東電の「抗議と要請」への回答も同じです(この後に掲載)。

 この問題は、1年経った今年も残念なことに何も解決されていません。昨年の私のような事件は、「実質国有化」以前には起きなかったと思います。ここまで強権的な議事進行はありませんでした。この問題の本質は、議事進行ではありません、情報公開の問題です。「事前質問」にも、やはりまともに回答していません。

 「実質国有化」により、以前の株主だけではなく消費者、納税者にも「情報公開」と「説明義務」があるはずです。また、東電の支払う損害賠償金は、消費者の電気料金と納税者などの税金で支払われています。しかし、金は出せ、口は出すな、強行は、アベノミックスの本質です。

下の「続きを読む」をクリックすると
昨年11月5日に東電に出した「抗議と要請」と、今年3月にようやく出てきた東電の回答
が表示されます。

東京電力株式会社 代表取締役会長 數土文夫殿
2014.11.05
株主 堀江鉄雄
抗議と要請

 かつての東電株主総会は、シャンシャン総会の多い中で開かれた総会として財界のトップを走っていた。それがいつの間にか遅れ始めて、ついには大昔のシャンシャン総会へ逆戻りしている。
 今回の傷害事件の原因は、議事進行にある。

<議事進行の変遷>
①2011年、3・11事故直後の株主総会までの議事進行は、事業報告、事前質問への説明の後、一般質問及び発言を受けてから各議案審議に入り、議案ごとに議案説明と議案に対する質問及び発言を受け付けて議案決議をしていた。その間、動議は何時でも受け付けられていた。ある意味では丁寧な議事進行であり、私は毎年、質問及び発言をさせてもらっていた。

 発言は、「質問3問、発言時間3分」であったが、質問の内容やその時の状況によっては6分、7分となったこともあった。決して強制的に発言を終了させるとか、マイクを切るようなことはなかった。私も質問は、極力短く3分以内に収まるようにして何ら問題は生じなかった。

②ところが事故の翌年2012年の株主総会から、事業報告、事前質問への説明の後、各議案の議案説明を行ってから、事業報告、事前質問、各議案などへの質問及び発言と動議も含めて、全てを一括で受け付けるという乱暴な議事進行に変えた。

 株主総会における最大の目的は、株主に対する取締役会の「説明責任」を果たすことであり、事業報告と事業方針の「承認」である。具体的に言えば、事業内容に関する意見・質問と利益処分及び取締役選任などの議案の審議とでは質的(法的)に異なる。それを一括審議にすれば、混同、混乱させることになり十分な審議は期待できない。議案への発言及び質疑は、議案の議決を左右しかねない。

 特に議案審議における「動議」は、その審議内容により提案議案の「修正動議」など重要な要素を含むものである。事業内容への質問等と議案への動議等を一緒に審議処理しようとすることは、説明責任(義務)と議決権行使を蔑ろにするものである。

③13年の株主総会では、下河邊議長に発言の途中でマイクを切られ発言を強制的に終了させられた。今までの株主総会では無かったことであり、考えられないことであった。

 12年度には、1兆円の税金を東電に資本投入したことにより過半数の株を国が所有することとなった。このことで国あるいは経産省は人事権を持つことになり、その意向による経営陣は、過半数の株所有と国の後ろ盾で何でも思い通りになるとの勘違い、驕りがあるのではないのか。

 1兆円の税金を投入しているということは、株主だけではなく国民に対してもその説明責任を負うことになるのだから、むしろこれまで(民間大株主の委任)以上に丁寧な議事進行と説明をしなければならないはずである。
 このように議事進行は、年々強行、強権的になって来ていた。そして今年の強制退場と傷害事件は起こるべくして起きたと言える。

<強権的議事進行>
 今年の総会では、数土議長から「質問2問、発言時間3分」とのルールを突然告げられる。プロの評論家でもアナウンサーでもない株主にとって、質問を3問から2問に変更させられて3分以内に収めるということは至難の業だと言える。

 さらに數土議長の議事進行は、「発言時間3分」と言いながら最初から意図的に攻撃的であった。
 株主提案説明者に対して、余りにも早く2分ほどで「時間です。マイクを切ってください」との挑発的強権発動を行っている。機械的に時間処理をしているのならば、ストップ・ウォッチを見ている進行係は時間を間違えるはずはない。何故、このような敵対的、挑発的な議事進行を最初から行う必要があったのか。

 また、今年は会場外でのアピール活動に対しても、それまでにはなかった強制排除をしたということである。こうした流れを見ると今年の株主総会は、攻撃的な議事進行でマイク遮断、退場命令は既成の路線であったのではないかと思える。

<質問3問、発言時間3分>
 発言3分は、「多くの株主様のご意見を広く伺う」ことを理由にしている。ここでの主旨は、出来るだけ多くの株主に発言の機会を持ってもらうことにあり、株主の発言を3分で終了させることではないはずである。

 そもそも株主総会における株主の意見と質問は、業務委託関係にある株主が取締役に対して業務遂行内容等への意見と疑義を質すものであり、取締役会の株主に対する「説明責任」を伴うものである。

 つまり株主の意見及び質問の主旨を理解しなければ、「説明義務」は果たせないということになる。このことは、株主のご意見を聞けばよいということではなく、まして3分で発言中断、終了させてよいとはならない。3分間だけ発言させてやるとの態度は、根本的に間違っている。

 事故を起こしたことで東電は破たん企業となった。起こした事故は、3年半を過ぎても未だに収束には至らず、放射能を撒き散らし流し続けている。東電は破たん企業であるにもかかわらず、国が税金を投入して株式の過半数を押さえ、会計規則のルールを曲げてまでして存続させている企業である。

 その存続理由は、東電を倒産させると被害者への損害賠償ができなくなるからであった。しかし、被害者には充分な損害賠償はされず、和解案も拒否され、避難解除などで損害賠償は打ち切られ、やむなく多くの被害者が裁判に訴えている。

 東電は、被害者に支払うための損害賠償金を国から交付金5兆円受け取っており、さらに追加の4兆円を受け取ることになっている。10兆円の税金を東電に注ぎ込みながら被害者には充分な損害賠償はされていない。それどころか一旦支払った損害賠償金の返還要求をしている。

 一方、金融機関・投資家への借入金および社債などの返済および償還は滞りなく、金利をつけて返済されている。費用対効果のない日本原燃、日本原電への巨額な出資、支払など、自治体などへの寄附についても見直しはされていない。

 問題山積みの中、消費者(国民、被害者)には、電気料金値上げでさらなる負担を強いている。株主総会における説明責任はさらに重いものとなり、経営者にはより一層の社会的「説明責任」がある。

 こうした情況にあるのに「3分だ、5分だ」「マイクを切れ」「退場」などに必死になるのではなく、福島がどういう状況にあるのか、被害者にどう対応しているのか、するべきなのか、東電はどういう状態なのか、経営者は何を考え、何をしようとしているのか、疑問や意見に対しては時間を掛けて必死に説明するべきではないのか。

<質問と説明>
 私の当日の質問は「事故責任」と「損害賠償責任」であった。経営者が一番説明しなければならないことのはずである。私の質問は中断されたので、どこまで質問したのか記憶を辿れば少なくとも、
「事故原因、事故経過、事故状況は不明確であり、未だに放射能は垂れ流しで事故収束していないのに何故、再稼働できるのか。タスクフォースで「事故原因は、稼働率を経営課題としたこと」だとしたのは現経営者である。にもかかわらず赤字解消のために再稼働するというのはどういうことか。……」などであった。

 東電によれば、この質問に対する姉川常務の回答は、
「事故原因については、「福島原子力事故調査報告」及び「福島原子力事故の総括および原子力安全改革プラン」のなかで述べている」
「対策については、深層防護の考え方に則って、多重かつ多層の防護ができるように安全対策をすすめるとともに、原子力発電所の稼働率を重視する考え方を正し、安全最優先の考え方を徹底していく」
であったとのことである。

 事故経過と現状を把握・解明している事故調査報告書は一つもない。つまり事故原因を明確にしている報告書はない。唯一、東電タスクフォースの「事故原因は稼働率を経営課題」とした報告は、事故の本質を衝いている。

 東電の採用する「深層防護の考え方」を福島の現場で「具体的に実践・実行」し、事故を収束させ、その考え方の正しいことを早く「実証」してもらいたい。福島で実証できなければ、柏崎でも実証はできない。

 毎年、提出している事前質問にまともに回答してもらえれば、議場での質問は必要なくなる。肝心なことについては、説明不足というより説明をしていない。したがって、議場において再度質問しなければならなくなる。

<議場での転倒、負傷について>
 私は転倒した時、一時的に気を失っていたためマイクから離され倒されるまでの記憶は定かではなかった。その間の事実確認のために実地検分を現場の有楽町国際フォーラムで行った。総会当日、現場におり、現場にいた社員などから事情聴取をした丸の内警察署員と国際フォーラム関係者が立ち合い、マイクから離され倒れるまでの状況の説明を受けた。

 私には議長の「退場」命令は聞こえていなかったが、係の社員はマイクから私を離そうと取り囲み(6人:写真等で確認)、マイクから離れようとしない私をマイクから離した。さらに退場させるために私に圧力を掛けた。その時に私は倒れ、それを支えようとした社員と共に倒れた、ということである。

 蹴られたり殴られたりの記憶はないものの、マイクから離れまいとしていた私を強制的に離し、強制的に退場させようとした物理的な力によって倒されたと言える。何故なら前のめりではなく後ろに倒れたのは、例え私の足が縺れたとしても、それは社員らの圧力を原因とするものである。私の負傷は、強制退場を原因としていることは明らかである(マイクから倒れた場所までには突起物はなく、足が引っ掛かったとは考えられない)。

<議長の対応について>
 數土議長は、質問中の質問者のマイク遮断を命じ、議場からの退場を命じ、自ら招いたその混乱で起きた転倒事件を知りながら、何もなかった如くそのまま議事を進行させた。転倒事件などの事故が発生したならば、議事を一時中断してでもその状況、状態と安全確認をして議場内に報告するべきではないのか。

 その状況を確認もせず放置して議事進行に邁進する様は、事故原因も解明されず事故収束していないのに再稼働を強行しようとする姿勢に重なるのは私だけだろうか。総会の終了時間が30分ほど遅くなることに何か支障があるのか。総会に要する時間を短縮することに何かメリットがあるのか。

 結果的に私は、株主としての質問に対する説明を受ける権利とその後の議決権を行使する権利を奪われてしまったことに抗議する。

<反省>
 私も質問および発言は、以前のように3分に収まるようにしたいと思っている。それには以下の要請を受け入れて元の株主総会の議事進行に戻していただきたい。

<要請>
①事前質問等株主の質問には、具体的かつ明快な説明をする。
②一括審議の議事進行を改める。余裕を持って意見・質問等を受け、誠意を持って説明をする。
③強権的、機械的、強引な議事進行を行い、強制的な発言停止や退場などをさせない。旧態依然としたシャンシャン総会を改める。
④何か事故が起きたときには、議事進行よりも安全確認、安全処置を優先すること。
⑤傷害事件に対する謝罪と病院費用を要求する。
以上
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平成27年3月18日
堀江 鉄雄 様
東京電力株式会社 総務部法務室経営法務グループマネージャー 有田和之

「抗議と要請」への回答

拝啓 時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。

 さて、11月5日付けの「抗議と要請」においてご要請いただいた①~④についてご回答させていただきます。

①事前質問等株主さまからのご質問への説明について
 株主さまからのご質問につきましては、事前質問を含め、今後も誠意をもって回答し、株主さまにとってより一層分かりやすい説明となるよう努めてまいります。

②一括審議による議事進行について
 議案の一括上程・一括審議につきましては、報告事項と議案の内容が相互に関連していることから、まとめて質問をお受けした方が株主さまにとって便宜であり、より有意義な質疑応答ができると考え、採用しております。
 なお、一括上程・一括審議による議事進行は上場会社の約半数が採用している方法であり、昨年の当社の株主総会において個別審議を求める動議が提出されましたが、一昨年同様、出席株主の多数の反対で否決されております。

③発言停止や退場等について
 当社は、なるべく多くの株主さまにご発言いただき、質問には丁寧に回答すること等を通じて、開かれた株主総会となるよう努めております。
 昨年の株主総会では、多くの株主さまにご発言いただけるよう、質問数・質問時間を2問・3分以内に制限させていただいたところ、ほとんどの株主さまは、この制限内でご質問いただきました。
 当社といたしましては、本年もなるべく多くの株主さまにご発言いただくとともに、発言の停止等は極力行いたくないと考えておりますので、株主のみなさまに、一定の制限内でご発言いただくようお願いしてまいります。

④事故発生時の対応について
 今回のような不測の事態が発生した場合には、まずは会場内の係員が、状況を確認したうえで、待機している医師に通報するなどの措置をとることとしております。
 今後も安全を最優先に適切な議事運営を行ってまいります。

 いただいた文書を参考に、今後とも一層開かれた株主総会となるよう努めてまいりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
 引き続き当社経営に対するご支援・ご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。
敬 具
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