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2018年第94回株主総会の様子を再現する

脱原発・東電株主運動事務局

 お手元に株主運動ニュースの6月号(あるいは6月7日付ブログ)があれば「総会に向けて東電に申し入れ」の記事を再読いただきたい。私たちからの要望は毎年進展なし、ほとんど事前協議の中身は反映なし。今年は在特会系団体による、当日の総会前後の会場外行動が沈静化、また原発推進派の株主提案議案が無かった半面、会場内では原発推進派株主の動議や質問、意見陳述、野次が昨年より増えたように思えた。
 議事は例年通りに進行し、会社側の事業報告の後、議案上程と趣旨説明。その最後は河合弁護士による第9号議案「日本原電への出資及び債務保証の禁止」。その危うさを分かりやすく説いているのに、「3分超えたぞ」の怒涛の野次にはさすがの河合氏も抗いきれず、3分51秒で打ち切り。
 事前質問への回答を経て質疑応答に入った途端、Mさんから動議。彼の発言内容を要約する。「反原発派の中には、革労協、中核派、革マル派等々、かつて大勢の人を殺してきた多数の共産主義者が入り込んでいる。それは取締役会も重々承知のはず。原発推進の発言をしたいが、身の危険を感じる。今日のこの会場も、原発賛成、と発言したい人が大勢いるだろう。でも、あとで襲撃されそう、刺されそうで発言できない。だからこの入場票番号だけで、名乗りは無しにしてほしい。そうすれば普通の市民も原発賛成の株主も、自由に発言できると思う」
 このトンデモ発言に賛同の拍手、野次や失笑がしばらく続いた。議長は今年、議案趣旨説明の際、番号のみを告げた発言者に対し「名前を」と求めていたのだが、この動議を受け、詫びともつかない説明をし、次の質問者からは番号のみでOKとなった。
 以下、主な質問者の発言内容をお伝えする。会社側の回答は言わずもがな、答えにならない答え、毎年常套句なので割愛する。〔 〕内は補足、コメント。

▼質問者1番(男性):質問①福島第二の廃炉費用2兆円は高額でもったいない。技術的にOKなら(廃炉にせずに)使って会社の価値を上げてくれ。質問②国との連携をより強く。国無くして東電無しだ。東海第二の再稼働援助は安定エネルギーの確保で賛成。以前、東電の経営陣は反日本的、反政府的な対応であった。(3.11の)地震の時も、社長はどこかの国に行っていた。今後はこういうことのないように、国と連携をとれ。

▼質問者2番(男性):福島の補償、再処理、日本原電、送配電事業の所有権分離など事前質問していたが、まったく答えていない!
▼質問者3番(男性):(原発は)発電コストが安いというが、これは頭かくして尻隠さず、未曽有の事故を起こした福島事故の責任を考えるなら、柏崎刈羽原発の再稼働はとっととやめるべきだ。〔「女性に発言させて!」の声〕
▼質問者4番(男性)割愛。

▼質問者5番(男性):事故後株主になった。動議をした男性に伝えたい。私は反核だが革マルではない。総会は民主的に広く意見を述べる場であると認識しているが、株主イコール原発推進の人だけが集まっていると思われるのは非常に不愉快だ。質問①栃木県内の塩谷町放射性廃棄物最終処分場計画に反対している。核のごみをどう処分するか、結論も出ていない。にもかかわらず推進するのは疑問だ。質問②会場で配布されている飲料水「ふくしまの水」の安全性について知りたい。福島の人が「福島産のものは食べない、飲まない」と言っているが、何が本当か?〔このあたりから野次が大きくなり聞き取りにくい〕福島復興云々というが、世間とここにいる人たちは明らかに大きく異なっているという認識をしてほしい。〔「時間超過だ」「うそだ」などの野次がさらに大きくなる〕

ふくしまのみず 
<総会会場で東電が配布していた飲料>

▼質問者6番(男性):〔原発以外の、再生エネルギーと火力発電の問題点を、原稿を見ながら縷々指摘の後〕安定供給でき、安価である原発は欠かせない思う。安全な原発の開発も期待。

▼質問者7番(女性):質問①ADR和解拒否について被害者にきちんと向き合うべきだ。
質問②女性幹部の割合は? 女性の意見が入らないから、このような経営方針がまかり通り残念だ。〔議長はこの女性幹部の正確な人数、全体の比率を答えられず〕

▼質問者8番(女性):議長が「その人」と言ったか言わないうちに、場内誘導係がある女性の横にすばやく行き、マイク席へ誘導。するとその人のすぐ近くに座っていた銀ギラのベルトの付いた場違いなほどのロングドレスを着た女性も立ち上がり、付き添ってマイク席に。しかし彼女はその後すぐに退場。
そしてその質問8番目の女性の近くの人が「あなた挙手しました?」と訊くと、「はい、挙手しましたよ」としっかりした返事。筆者は最前列の彼女の後姿が、自分の席からよく見えていた。彼女は絶対挙手していなかった! さて、彼女のマイク席からのとびっきりの口上をできるだけ再現し、書き記しておきたい。
「手を挙げていないのに発言させるの?」他、怒りの野次が乱れ飛ぶ中、その女性曰く(聞き取れない部分は××で記載)「静かにしてください。女性として恥ずかしいと思います。日本の女性はもっとつつましく××。第2~9号議案と事前質問は無駄ね。提案内容が重複していて。同じような人が同じような質問をしていて削除していただきたい。不愉快です。私たちはあの3.11を東電が起こしたなんて思っておりません。あれはね、天災なんですよ。〔野次が一気に大きくなり、しかも男性の罵声がすごい。〕××。静かにしなさい、おバカさん! いいですか、おバカさんなんだから、静かになさったらいかが? もう少し日本人だったら、おりこうさんになりなさい。いいですか、あれはね、日本は天災の多い国でね、それをね、世界でも素晴らしい収め方(?)をした国なんですよ。それをね、次から次へと自分たちの××を××」怒りの野次、「勝俣出てこい」の声も。前口上が長すぎて議長が「まずご質問をお願いします」「静粛に」と何度も催促。会場からは「ヘイトスピーチやらせていいの」の声。質問者8番の締めくくりは「××時間かかってしまったでしょ」「株主意見は破壊的です。もっと建設的な株主提案を入れるべきだと思います。というわけで終わりです」
結局彼女は質問らしい質問を何もしていない。脱原発派の議案に対する苦言に終始。少し上ずった気取った声だったが、野次が少なければもっと“興味深い発言”が書き留められたのではないか、と個人的には少し残念。ある人の記憶によれば、この数年間の質疑打ち切り動議や最終質問者のタイミングの役割を彼女が担っているようだ、とのこと。このよくわからない発言を議長は丁寧にすくい上げ、佐伯常務が「質問や議案の重複の件、ご意見として感謝する。会社法に則り対応していくのでぜひご理解を」と回答。

▼質問者9番(女性):これまで何十社と総会に出席しているが、こんな暴力的な総会は初めてだ。まさか総会屋とか暴力団を雇っていないですよね? 質問①この災害は東電だけの責任とは思っていない。国と東電が現時点で、どれくらいの割合で損害補償をしているのか、将来的にもどれくらいなのかを知りたい。私は右寄りで、共産党は嫌い、でも一番嫌いなのは公明党。安倍さんは、××無駄なお金を出しすぎる。嫌いです。国との費用の負担割合はどのくらいなのか、廃炉や汚染水除去など。国にもう少し出させてもいいと思う。質問②総会ラッシュを避け、前倒し開催を。
▼質問者10番:9番と同一女性で割愛。
▼質問者11番(男性):質問①全面電力自由化でどれほど顧客を失った? 質問②ガス事業の見通しは? 質問③配当の早期再開を。〔大きな拍手が!?〕
▼質問者12番(男性):割愛。
▼質問者13番:12番と同一男性で割愛。

▼質問者14番(男性):議案株主に質問したい。(株主提案の)255名の株主名を(すべて招集通知に)明記してくれ。〔佐伯常務が「会社法に則り執り行っている」と回答〕議事録を請求したら総会の提案や発言内容がわかるのか?

▼質問者15番(男性):いずれ現在の原発は廃炉にしなければ。廃炉ビジネスの可能性は?〔数年前から脱原発派株主が議案に盛り込んでいるよ!〕
 質問終了。
 議案採決、頭を巡らすと、予想以上の原発推進株主に取り囲まれていた。新任取締役の紹介、無言の虚礼があり、12時43分閉会。
 つっこみを入れたいところ多々。「あの発言」をそっくりあなたたちに返してあげたい。
まだ配当望むの? 国=国民の負担は要望しなくたって確実に肥大、膨張していきますって。
これがあの事故を経験した8年目の東電株主総会だった。(M)
*脱原発・東電株主運動ニュースNo.276(2018年7月15日発行)より。


以下は、ブログ更新担当者より追記です。
他社の株主総会と比較すると、いかに酷い総会か分かると思い一例をご案内。
健康食品ファンケルの株主総会を紹介します。出典:FACTA2018年8月号より
1998年の上場以来「開かれた株主総会」を掲げ、
 集中日を避けて土日に開催
株主総会は、手話通訳士を配置してスタート。
・懇親会会場が用意され、総会終了後に株主と取締役が同じ目線で対話
ファンケル株主総会 
株主と記念撮影するファンケル:池森賢二会長
(出典元:FACTA2018年8月号 画像クリックで雑誌記事に飛びます)

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Posted by脱原発・東電株主運動事務局

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