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書評:黒木亮さんの作品について-1

脱原発・東電株主運動事務局

ブログ更新者は、黒木亮さんを原子力発電所に関する著作から最も遠いカテゴリー、
投資金融の世界を描く作家だと認識していただけに、
「法服の王国」「ザ・原発所長」に至ったのは本当に意外な驚きでした。
そこで、どんな作品を書かれてきたのか、ご紹介いたします。

1.黒木亮さんの紹介
北海道出身、早稲田大学卒業後に三和銀行に入行。
同期入行に作家の城山三郎さんの御子息がいらっしゃったそう。
その後、国際金融の世界に身を投じて活躍後、2000年に作家デビュー。

2
.黒木亮さんデビュー作「トップレフト」
画像クリックでアマゾンページに飛びます。
トップレフト
 
あらすじ
「日系自動車メーカーのイラン工場建設のため、1億5000万ドルの巨大融資案件が
 もちあがった。
 大手邦銀ロンドン支店次長・今西は、国際強調融資の主幹事(トップ・レフト)を獲得すべく
 交渉を開始するが、かつての同僚で日本を捨て、米系投資銀行に身を投じた龍花が
 立ちはだかる。そこに世界を揺るがす敵対的買収(TOB)が…。
 栄光のトップ・レフトの座を射止めるのは誰か!?」 

2.三和銀行によるバブル時代の不正融資訴訟に証人出廷して、司法の実情に驚く。
 そして「法服の王国」へ
脳梗塞を患った方に24億円不正融資して、数億円の利子を巻き上げた酷い事件です。
事件について、国会でも取り上げられました。
岩国哲人議員(民主党・当時)の質問主意書
以下の画像クリックで、国会質問ページに飛びます。回答は、竹中平蔵金融相(当時)。
質問趣意書
こちらの事件に、黒木さんも巻き込まれ証人出廷されました。
その際の様子を記した小説が「貸し込み」
貸し込み 

3.おまけ?
(1)黒木さんがイギリス庶民事情を説明する動画

※英国の消費税率は20%だそうです。

(2)ブログ主が感じる黒木作品の特徴
    ①シビアな金融ビジネスを描きつつ弱者への温かみを感じるシーンが多い。
  ・自閉症の子供に向ける思い遣り溢れる視線
   (作品「トップレフト」「リスクに挑む」)
  ・難病でこどもを早くに亡くした金融マンが、スワンベーカリーで起業する際
   起業セミナーで以下の教示を受けるシーンなど(作品「トリプルA」から)。
   「障がい者を雇用して戦力化して、事業化して下さい」
   「障がい者が作ったパンだからと同情を引こうと考えるな」と起業希望者に厳しく言いつつ、
   「障がい者は出来ないことも多いが、間違い探しや味覚の点では健常者を優に凌ぎます
    健常者よりも稼ぐバリスト(コーヒーソムリエ)もいる」と言う。

PS.
最近は、国内モノの著作が多いのですが
一昨年上梓された「国家とハイエナ」は、
デビュー当時のダイナックさが味わえます。
国家とハイエナ 
※画像クリックでアマゾンサイトに飛びます。

破綻国家の国債を二束三文で買い叩き、
タンカーや人工衛星はたまた海軍の軍艦まで差し押さえ、
投資額の10倍、20倍のリターンをむしり取る
「ハイエナ・ファンド」の話です。

小説の中に原子力発電所は出てきませんでした。
しかし、小説の題材となったアルゼンチンは
1974年からアト―チャ原発を稼働させています。
アルゼンチン国債が債務不履行になったのは、2001年で、
アルゼンチン政府とハイエナ・ファンドと和解したのは
福島原発事故から3年後の2014年。

最近、またアルゼンチン債務危機が言われていますが、
今度こそ(?)ハイエナ・ファンドは、アルゼンチン国債のカタに
原子力発電所
ウラン・プルトニウム燃料
使用済み核燃料にも
「価値あり」と見做して、差し押さえを試みるのでしょうか?

はたまた
アルゼンチン政府は、「どうぞ借金の代わりにお持ち帰り下さい」と言い
ハイエナ・ファンドは、「一銭にもならん」と押し付け合うのか
気になるところです。
   
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Posted by脱原発・東電株主運動事務局

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